「Chase the Cutie!!」制作のウラ話
Spooky graphic の新作ジングル「Chase the Cutie!!」
ポップなグラフィティあふれる裏路地を、スケボー少女"MOMOCO"と黒猫が駆け抜けます。
この作品は新人スタッフの学習のために、1、2年目のアニメーターが中心となって制作しました。
先輩にもアドバイスをもらったり、手伝ってもらったりしつつ、手探りで進めて完成させました!
それぞれの工程にまつわるエピソードやメイキング画像もたくさん公開していますので、映像とあわせてお楽しみください。
Music by waiai
©Spooky graphic
絵コンテ
新人スタッフが先輩からアドバイスをもらいながら絵コンテに初挑戦しました。
はじめに路地の俯瞰図を描いてMOMOCOとネコが走るルートを決め、
ストーリーボードで考えた見せ場のカットが映像として繋がるようにシーンの流れを考えています。
階段を勢いよく降りるシーンは、残念ながら今回の本制作では無くなってしまいましたが、
ジングルとしてテンポよくまとめるために冒頭に二人の足元を写すカットを追加しました。
アニメーション
スピード感を出すために複雑なカメラワークとなっていて、絵コンテ通りにカメラを合わせるのに苦労しました。
見せ場のシーンでは、カメラにキャラクターを接近させ迫力を出しています。
スケボーの経験がないアニメーターたちですが、実際にボードを借りてきて乗ってみたり、
リファレンスをたくさん集めて研究しながら動きをつけました。
スケボーを漕ぐアニメーションが単調にならないように、タメツメを意識するなど工夫しています。
フェイシャル
フェイシャル初挑戦のアニメーターが試行錯誤しつつ完成させました。
MOMOCOはクールな女の子という設定ですが、フェイシャルではちょっとオーバーな表情も制作しています。
変化の大きな表情を制作したことによって、ネコを必死に追いかける感情がより豊かに表現できました。
ネコのフェイシャルは、印象が崩れないようにオーバーペイントで表情をデザインしてからモデルに反映しました。
スピード感のある動きの中でも、ポイントとなるところにコミカルな表情が見られるように気を遣って制作しました。
背景
背景を作り込む前に、簡易的にモデリングした画像にオーバーペイントしてイメージを明確にしました。
ロケハンで取材した路地裏の印象に近づけるために、
電柱や配管、ゴミ箱などを配置して、適度にディテールを増やしています。
壁のグラフィティやポスターの配置も、映像になったときの見え方が良くなるようにこだわりました。
MOMOCOがジャンプ後に飛び出す大通りも、道幅や建物はどれくらいのスケールが良いのか、どんな建物が合うのか、
など色々なバリエーションを検討してから背景を制作しました。
奥に青空が見える開放的なレイアウトで、前半の路地裏とは対象的な雰囲気を目指しました